こんにちは!オーナーのMISAです。
今回もPART1、PART2に続き、イギリス出身のM&Aブローカー、Neilに話をお聞きします。
MISA: テキサスは油田があるから、経済的に豊かですね。
そうですね。経済基盤となる農業もあるし、土地が広大なのでまだまだ地価も安いエリアはたくさん存在します。
MISA: テキサスの製造業や大きな会社がとくに経済に貢献していますね。
政治的には、ビジネスの観点から見て非常に事業者に優しいと思います。大企業にとっても中小企業にとっても魅力的な税制優遇措置があります。全体的に、すべてがビジネスに優しい(Business Friendly)環境です。
例えば、新型コロナが発生したとき、州は実質的に約3か月間しか閉鎖されませんでした。どうすればいち早くビジネスを安全に正常状態に戻すことができるかを優先して考えていたと思います。そういう州独自の意思決定は他の地域ではなかなかできないと思うんですよね。
MISA: テキサスは自律していますよね。
日本からの投資を促進するために、日本人にもこの地域を知ってもらいたいのですが、とにかくここから遠いもので…。ほとんどの日本人はテキサスがどこにあるのかすら知らない気がします。
そうかもしれませんね。横断するのに車で6~8時間もかかる大きな州なのにね(笑)。
MISA: ロサンゼルスやニューヨークは観光地がたくさんあるけど、テキサスはそこまでないのが理由の一つだと思います。
観光っぽいものはテキサスの方がずっと少ないけれど、生活の質はこっちの方が上だと思います。カリフォルニアはとても物価が高いし、東海岸は比較にならないところもある。しかし、観光も含めて人気のカリフォルニアやフロリダから移り住む人が多いということは、テキサスがいかにビジネスや家族と暮らすのに魅力的なのかを反映していると思います。 私に連絡をしてくる買い手の約1/3は、西海岸や東海岸から来ていると思います。
MISA: 私はただこの地域を多くの人に知ってもらいたいです。
そうですね。仮に西海岸や東海岸から引っ越してきたとしても、テキサスの学校教育の質は本当に高く、特に大学教育までの若い教育水準は非常に高いです。労働力も拡大しているので、海外からの投資家にとっても、質の高い従業員を期待できると思います。
MISA: 日本の企業や投資家がこちらに進出してくるとしたら、相性がいいと思いますか。
私はイギリス出身なので、日本と同じような「島国の精神(Island Mentality)」を持っています。島国の人間は「自分のことは自分でできる」という自負を持っています。私が日本に住んでいた時は、産業や農業の面でとても自立していました。
テキサスも同じように、州の外で何が起ころうと、「テキサス州は常に大丈夫」というスタンスなのです。例えば2008年のリーマンショック後の大不況では、物事がなかなか前に進まなかっただけで、州に大きなダメージを与えたわけでありませんでした。コロナも同じで、テキサス州はすぐに立ち直りました。それは日本やイギリスのような島国精神に近いものだと感じます。
おそらく私の故郷のイギリスと比べて、テキサスでの最大の違いのひとつは、問題に直面した際の対応です。例えば資金調達しようとして、問題にぶつかったとします。イギリスでは「ああ、申し訳ありませんが、それはできません。」とか、日本だったら「ああ、しょうがないですね。」という言葉だけで済ますかもしれません。
一方、テキサスでは問題にぶつかると、「ああ、それは難しそうですね。でも、きっとこうすれば、うまく解決できると思うよ!」と、代替案を必ず示してくれます。それが、私がテキサスが良いと思うところです。人々は常に問題を解決しようと協力的で、なおかつその人が望むゴールに到達する方法を探してくれます。それが大きなレベルであれ、小さなレベルであれ、常に解決策がある。ここでは、「Nothing is Impossible(不可能なことは無い)」なのです。日本だって、過去50年、60年にわたる歴史を振り返ってみれば、不可能なんて無いと思えますよね。テキサスにも同じようなビジネス精神があると思います。
MISA: そんな風に考えたことは無かったけど、その通りかもしれません。面白いですね!
インタビューはPART4に続きます。