こんにちは!オーナーのMISAです。今回はテキサス在住20年以上の日本人経営者、Fさんにお話をお聞きします。

お寿司などのケータリングをメジャーリーグの多くの球団に提供するFさんに、ダラスの変化やこのエリアでビジネスを始める際に大事なマインドをお聞きします。

テキサスでビジネスを手掛けたい方々のヒントになれば幸いです。


MISA:テキサスに来られた経緯を教えてください。

最初は飲食店の勤務のために来ました。もともとはホテルマンで、日本ではバーテンダーとして働いていました。その後、テキサスには最初は1年半の赴任予定だったのですが、延長してもらって…。

結局、気づいたら21年経っていました。

MISA:思いっきり省略しましたね…(笑)。ここテキサスで働き続けたい、ここに住みたいと思ったのですか?

そうです。以前にヨーロッパに2年間住んだことがあって、その後東京に引っ越して2年くらいいて、やっぱり「海外が良いな」と思っていて、「アメリカに行ってみよう」と思い、こちらに来ました。

ヨーロッパにいたときは、ロンドンに1年、パリとイタリアに半年ずついたのですが、ヨーロッパは「日本に近いな」と感じました。特にイギリスは、閉鎖的なところが日本に近いものがあります。だから、もっと違う世界を見てみたいなと思ったんです。

その後、いろんなご縁があって、アメリカで飲食業をされている人を紹介していただいて、「バーをオープンしたい」という方を支援するために1年半の予定で来ることになりました。

結局、その会社は7年前に退職することになりました。そして退職後、もともと私は野球が好きでプロのチーム関係のお客様もすごく多かったので、メジャーリーグへのケータリングサービスを始めたいと思い、創業したんです。

MISA:すごいですよね!どうやってメジャーリーグのチームから発注してもらえるようになったのですか?

1人、仲の良い選手がいて、もともと家族ぐるみで友人だったので、当初はその選手に電話をしまくって「頼むから使って!」と、お願いしていました。

MISA:そこは営業にパワーをかけたんですね。

パワーというか、「助けてくれ」みたいな感じでしたね。そして最初、球団のクラブハウスマネージャーにつないでいただいて、1回だけお試しで使ってもらうことになったんです。そしたら、その後も定期的に発注していただけるようになって、今では収入のほとんどがこの事業になっています。

MISA:当初から、日本食中心のケータリングですか?

私は日本人なので、リクエストされるものがほぼ日本食でした。たまにイタリアンとかもあったんですけどね。最初はもうほとんど利益がない状態で提供していたんですけど、徐々に良くなっていきましたね。

今は30球団あるうちのほとんどのチームに使っていただくようになりました。日本人選手が所属している球団に、昼夜ほぼ毎日、3試合分を提供したり。テキサスで試合があるときは必ずでしたね。去年はワールドシリーズ、プレーオフとかも使ってもらっていました。

MISA:サービスとして、お客さまに選ばれ続けるためには、何がキーとなりますか?

やっぱり、フォローアップはものすごく大事にしています。簡単なことだけど、「ハッピーニューイヤー」とか、「ハッピーバースデー」とか。チームの担当者のキーパーソンがいて、その方たち宛に、フォローアップは絶対に欠かしません。

それから、ごく稀に、無理難題なオーダーをしてくる球団があるんですよね。値段のことや、グルテンフリーだとか。そのような難易度が高めなオーダーでも、だいたいリクエストは聞き入れるようにしていますね。

或いは、試合中にいきなり電話で「これとこれを、すぐに持ってきてほしい!」という球団もたまにあります。日本人選手がいると特に起こりますね。そういうときも、どんなに忙しくても必ず行くようにしてました。

MISA: 日本人選手がいるとお寿司とか依頼が入ることが多いですか?

いえ、むしろアメリカ人のほうが多いかな。日本人選手はこちらにはそんなにたくさんいないので。今年も結構オーダーが入ってますよ。


個人でビジネスを始めて、メジャーリーグ御用達のケータリングサービスになるなんてすごいです!

インタビューはPART2へ続きます。