こんにちは!オーナーのMISAです。テキサス在住20年以上の日本人Fさんに、PART1に引き続きお話をお伺いします。
MISA:プロ野球チームから受注を継続してもらうなんて、すごいですね。アメリカって、個人で始めるビジネスはやりやすいですか?
ファウンデーション=基盤がこちらにきちんとあることが大事だと思います。
基盤というのは、主に人のネットワークです。LAやニューヨークを知る人で、「ダラスはビジネスをするのに簡単で、お金を稼ぎやすい」と考えて来る人も結構多いと思います。でも、私が見た中では、そういう人は大抵失敗しているイメージが強いです。きちんとネットワークがある状態でスタートしたほうが良いと思いますよね。
あとテキサスに関していうと、地元を大事にする文化が強いのでそういうマインドもあったほうが良いと思います。地元をサポートするというか、地元愛を大事にするようなことですね。
MISA:でも、誰しもが最初は新参者ですよね。そういう意味では、他のLAやニューヨークのように競合激化していないからといってテキサスを甘く見ずに、地道なネットワーク作りを怠らないことが大事ということですかね。
そうですね。州外から来て最初の1~2年で結果が出る人はなかなかいないと思うんですよ。1~2年我慢して、地道にローカルとの繋がりを築いてからビジネスを始める人のほうが成功してる人は多いと思います。決して、ここに出てくれば簡単に成功できるような場所ではないと思います。
MISA:アメリカ人と仕事をすることは日本人感覚だと、どんなギャップがありますか?
アメリカ人は、とにかく速い。スピード重視ですね。日本人のように見積を何回もやりとりするなどのプロセスがない。金額よりも対応の速さの方が大事です。
対応の速さと、フレキシビリティですよね。ぶっちゃけて言うと、味のことを細かくとやかく言ってくる人は、私の知る限りではあんまりいません。それよりもフレキシビリティが大事だと思います。
MISA:味に関しては、それは日本人感覚で、一定の品質を提供しているからこそですね。
それよりも、フットワークの軽さの方が大事ですね。
MISA:人として信頼してもらい、またリピートしてくれるところが大事ですね。
そうですね。
MISA:他に日本人で、テキサスでビジネスをしたい人に関してなにかアドバイスはありますか?
あとは、日本人だけをターゲットとするビジネスだともったいないと思います。結局、ゆくゆくは競合他社が現れると思うんですよ。例えば同じようなケータリングを手掛けている人も、当初よりは増えているし…。
狭い顧客ターゲットだけで事業を続けていると、結局はそういう人たちと少ないパイを取り合うことになってしまう。それを考えるとやっぱりアメリカ人を相手にした方が良いです。変に競合してしまうようになったら、それこそ見積で安い方に負けるとか、そういうつまらない競争になってしまいます。
MISA:せっかくアメリカに来たのに日本人市場だけ狙っても意味ないし、日本にいるのと変わらなくなりますね。ある意味、日本人を相手にビジネスをしたいなら、日本でビジネスすればいいのに、と思ってしまいます。
そうなんですよ。それなら本当にLAからわざわざここに引っ越してくる意味ないと思うし。
MISA:みんな何を狙ってカリフォルニアからテキサスに来るんですかね?
物価の安さや、競争の少なさだと思いますが…。でも、競争は決して無いことはないし、これだけ日本人が少ないのだから、日本人だけをターゲットにしていては足の引っ張り合いになりかねません。
MISA:そうなりますよね。限られた需要の中で留まると…。
ただ、人脈作りなどの基盤は必要とはいえ、アメリカでのビジネスをスタートする際にカリフォルニアを選ぶよりも、私としてはテキサス、ダラスを推したいなと思ってはいます。初めての米国進出で、カリフォルニアに出て成功するほうが難易度高いのではないかなと…。
9割方は失敗しますよね。テキサスのほうがビジネスコストも含めてハードルが低いし、新しい生活もスタートしやすい。
テキサスの人間はフレンドリーだし、サポートしてくれる人は結構多いので。
日本人で失敗する人を見ていると、「カリフォルニアから来た」とか「ニューヨークから来た」といって「テキサスの人間にこれを教えてあげる」という態度だと、痛い目に遭う気がします。
むしろ、ローカルに先に居る人たち(日本人・現地人含めて)「勉強させてもらいます」という態度でいるほうがテキサスの人間はよりサポートしてくれると思います。
MISA:それは絶対に大事なマインドですね。
インタビューはPART3に続きます。