一言で説明

パススルー課税とは、会社(法人)段階で法人税を払うのではなく、利益がオーナーに「通過(pass through)」して個人の税金として課税される仕組みです。米国のLLCやS Corpでよく使われます。

詳しい解説

米国では、会社の形(税務上の扱い)によって課税のされ方が変わります。C Corpは会社が法人税を払い、配当を受け取る株主側でも課税されやすく、いわゆる「二重課税」になりがちです。一方、LLC(多くはパートナーシップ扱い)やS Corpは、利益・損失が持分に応じて各オーナーへ配分され、個人(または親会社)の申告に乗るため、会社段階の課税を避けやすいのが特徴です。日本の「法人=原則法人課税」と比べると、形態選びの自由度が高い点が大きな違いです。

テキサスM&Aでの具体例や注意点

たとえばテキサスで製造業の小さな会社を買収する際、売り手がLLC(パススルー)だと、過去の利益がどのようにオーナーへ配分され、税務申告されてきたかを確認する必要があります。財務諸表の利益と、税務上の課税所得が一致しないこともあるため、デューデリジェンスではK-1(持分配分の書類)や確定申告の整合性まで見るのが実務的です。またS Corpは株主になれる人に制限があり、外国人・外国法人は原則株主になれません。日本の会社が直接S Corpを買う設計は詰まりやすいので、買収スキーム(米国子会社を挟むか、資産買収にするか等)を早めに検討しましょう。公的な全体像はSBAの事業形態解説も参考になります:SBA: Choose a business structure

まとめ

パススルー課税は、利益が会社を「通過」してオーナー個人に課税される米国らしい仕組みです。テキサスM&Aでは、LLC・S Corpの税務資料と株主制限を踏まえて、買収形態を設計することが重要です。

コメント

私たちがダラスでご相談を受けるケースでも、「LLCなら節税になる」と先に結論だけが一人歩きして、後から資料の整合性(特に税務申告と決算のズレ)や、S Corpの株主制限にぶつかることがあります。最初の段階で“誰が最終的に税金を払うのか(日本側親会社か、個人か)”を図にして整理すると、LOI前の意思決定が一気にスムーズになります。

※ この記事は一般的な情報提供を目的としており、法的・税務的なアドバイスではありません。詳しくは専門家にご相談ください。