こんにちは!オーナーのMISAです。

今回は、ダラスのプレーノ地区に長く暮らしているCPAのHenry Harrisさんにインタビューさせていただきました。CPAの仕事の魅力や税務上で気を付けるべきこと、このエリアの変化などについてお話をお聞きします。


税務だけはでなく、幅広い視点で戦略を立案!ダラスのビジネス成長を助けたい

MISA: CPAとしての仕事の魅力を教えてください。

私の仕事の魅力は、様々な人やビジネスオーナーと仕事をし、問題を解決できるところです。それにはこれまで学んできた多くの知識を使うことができます。多くの場合、会計や税務から始まることが多いですが、最終的には一般的なビジネスから学んだことを多く取り入れることになります。

私は、税務の知識を用いて、クライアントが無駄な出費を抑えることができたり、彼らのビジネスを成長させたりするのを助けることが好きです。だれもが税務に首を突っ込みたくないし、必ずしも私のように会計が好きなわけではありません。だから、税務や会計、場合によってはファイナンスの知識を用いて彼らのビジネス拡大を助けることを常に目指しています。

己の不識と興味を知ることが会計を学ぶ第一歩

MISA: 今日はHenryの税務クラスでたくさんのことを学びましたが、最近自分のLLCを設立したばかりの初心者の私にとってはまだまだ難しいです。おそらく、私のクライアントである日本の投資家にとっては、アメリカの税務や会計について学ぶことはさらに難しいでしょう。初心者の投資家は、アメリカの会計についてどのように学び始めればいいと思いますか?

会計の勉強を始めるには、まずは初心者向けの本を手に取ることをお勧めします。会計の原則の大部分は国際的にほぼ同じです。何よりも重要なのは戦略です。特に税務に関して、税負担を最小限に抑える方法を見つけるには、多くの場合、様々な法の変更を常に把握しておくことが大事です。

自分が何を知らないか把握できるという点で、このような講義は本当にいいスタートだと思います。このような機会を通じて「組織の形態(LLCかCorperationか?など)をさらに理解するにはどうしていったらいいだろうか」と考えるようになります。なぜなら、それぞれの組織の形態には異なる税規則が関連しているからです。あるタイプの組織から別のタイプの事業体に移行しようというタイミングにおいても、良い機会となるでしょう。そして、退職を見据えた投資や、その際のタックスプランニングを考えるのも非常に面白い部分です。異なる種類の収入は異なる方法で課税されます。

例えば、不動産収入、投資収入、配当収入、利息収入、事業収入、賃貸収入などがあります。それぞれ異なる方法で課税され、それぞれ別の意味合いをもっています。ですから、小規模ビジネスの税務ワークショップクラスを受講し、そこから始めることをお勧めします。そしてそこから自分が何を知らないのか、何にもっと興味があるかを考えてみてください。

ネガティブな見解では終わらせない!改善策を示すのがプロの仕事

MISA: そうですね、とても複雑です。でも、少しずつ学んでいくことは、私たちのような小規模事業者にとっては大事なことだと思います。Henryの主なクライアントは北テキサスの小規模事業者ですか?

はい、クライアントの多くは小規模事業者です。なぜなら、税務に関して最も助けが必要なのは彼らだからです。大体の場合、税務申告の依頼から始まるのですが、、その後アカウンティングにも関わることが多いですね。結局、正しく税務申告を行うためには、アカウンティングが正しくなければいけないからです。アカウンティングを行うときは、時には給与計算などにも取り組むことになります。

あるとき、税務申告の依頼を始めた最初の年に、多額の税金を支払うことになったクライアントに出会いました。悪い知らせを伝えたくなかったので、とても緊張しました。そして、そこで悪い知らせを伝えなければいけない場合は、次の年にはどのように改善できるのかも伝えるというやり方を学びました。

MISA: 戦略的に取り組むということですね。

そうです。次の年に何を改善できるのかを伝えずに、ただ悪いニュースを伝えるだけにはしたくないと思ったんです。「大丈夫、次にはこうすればいいと思いますよ」と伝えるやり方の方がずっと伝えやすいし、ほとんどの場合、クライアントは耳を傾け、受け入れてくれます。

MISA: 私が一緒に仕事をする弁護士や会計士などの専門家が、M&Aのデューデリジェンスで否定的なことしか言わないことがよくあります。ただ、私としては、課題や法的問題を示すのは構わないけど、同時に、それに「どう対処するのがベストか?」という点も説明してほしいなといつも思います。クライアントが前向きな方法で前進できるように、すべての専門家にそのような考え方が必要だし、とても重要なことですよね。

そうですね。人々は何か悪い問題を知らされるよりも、その解決策を知りたがります。解決策に対して報酬を払うことに厭いません。

MISA: ネガティブなことを伝えるだけでは、がん患者に「あなたはがんです」と言って終わりなのと同じことですね。

その通りです。「あなたは10,000ドル支払わなければならない」と言って終わりではなく、「10,000ドル支払わなければならないけど、それに至った主な要因はこれで、来年改善できることがいくつかあります」と伝えることが、専門家が当然ながら取り組むべきことです。その方が、言われた側は受け入れやすくなりますしね。


インタビューはPART2へ続きます。

翻訳・執筆者:前田美緒(プロデューサー・ハウス)