こんにちは!オーナーのMISAです。
PART1に続き、北ダラスに40年暮らしているビジネスブローカーのAllen Faradinehさんに、既存の小規模ビジネスを買収することのメリットについてお話をお聞きします。
新規ビジネス立ち上げより既存ビジネス買収が吉?そのメリットは?
MISA: 私の考えでは、バイヤーが独自のスタイルでビジネスを運営したい場合、既存のビジネスを買収するのではなく、新たにビジネスを立ち上げる方が良いのではないかと思います。
時にはそうかもしれませんが、新たにビジネスを立ち上げると、多くの産みの苦しみを経験することになります。なぜなら、大手ブランドでない限り、例えばまずはスペースを借りて、たくさんの設備を設置しなければなりません。
レストランだったらキッチン設備が必要です。これにはお金がかかりますよね。まだ一銭も稼いでいないのに、瞬く間に20万ドルを使うことになります。そしてメニューを作成しますが、すべてのメニューが成功するわけではありません。だからこそ、レストランは時々一部のメニューを取り除いたり、新しいメニューを追加して試行錯誤しています。
さらに、ビジネスを新たに立ち上げると、6ヶ月から1年の間に突然ビジネスが思うように成長しなくなることがあります。ですから、私個人の意見としては、既に顧客が定着しているので、既存のビジネスを買収する方が望ましい場合があると思います。例えば、レストランが月に5万ドルの売上を上げているとします。これは、毎月多くの顧客が来ていることを意味します。新しい顧客や常連客がいますが、維持しなければならないのはそれだけです。維持できれば、給与が25%、食材費が27%、家賃が10%とすると、月末には少なくとも15~18%の利益が得られます。そして、少しずつ少しずつ変更を加え始めることができます。
しかし、新たに立ち上げるとなると、20万ドルの在庫を購入し、50万ドルを使ってビジネスをオープンしなければなりません。そのような人たちを見てきましたが、顧客が全く来ずに6ヶ月で閉店しなければならなかったこともありました。私からすると、フランチャイズは良い場合もありますが、そうでない場合もあると思います。ですから、バイヤーにとっては小規模事業=“mom and pop”ですでに事業として成り立っているビジネスを買収して継承する方が簡単です。
小規模ビジネスを買収して上手に売り上げづくりを
MISA: “mom and pop”というと、フランチャイズや有名ブランドのような大規模ビジネスではなく、家族経営のような小規模ビジネスということですね?
はい、そうです。小規模ビジネスです。
ある町に3つのレストランがあります。それらは見た目はmom and popのようですが、実際には大手企業が所有しています。そのレストランは「Mama’s Daughter’s」と呼ばれていて、ランチタイムには行列ができるほど人気です。朝食とランチだけで、ディナーはありません。しかし、それだけで十分な収益を上げています。
以前は3つのレストランがありましたが、今はどうなっているかわかりません。しかし、こうしたビジネスも売却され、新しいオーナーが入ってきて店の名前を例えば「Elizabeth’s Son’s」なんかに変えると、顧客は突然それを認識しなくなり、店に行かなくなります。ですから、サービスが良くて食べ物が美味しくても、顧客に認識してもらえるブランドを維持することが大事なのです。
インタビューはPART3へ続きます。
翻訳・執筆者:前田美緒(プロデューサー・ハウス)