こんにちは!オーナーのMISAです。PART1・PART2・PART3に続き、北ダラスに40年暮らしているビジネスブローカーのAllen Faradinehさんに、ビジネスブローカーとしての仕事のスタンスと、買手が大切にすべき心構えについてお話をお聞きします。
Allen Faradinehさんへのインタビューは今回が最終回となります。
無理にビジネスを勧めない!適したビジネスを適したクライアントに
MISA: ここに20年住んでいる日本人ビジネスオーナーの友人も、日本のビジネスコンサルタントが、アメリカでのビジネス展開を望むオーナーに対して、日本の高品質なビジネススタイルをアメリカに適用させるよう安易に勧めることがありますが、必ずしもそれが成功するわけではないと言っていました。
アメリカのビジネス文化を学ぶことが重要です。もちろん日本の品質は素晴らしいですが、必ずしもアメリカの顧客に必要とは限りません。アメリカの顧客がここで何を求めているのかを学ぶ必要がありますよね。
私のようなビジネスブローカーは、いつもクライアントにこう言います。「私が報酬を得るのは売買が成立したときだけで、売買が成立するのは私が報酬を得たときだけです。しかし、あなたにそのビジネスが適していないと見れば、報酬が得られなくとも無理にその売買を成立させるようなことはしません。」と。それができるのは私が年間で十分な数のビジネスを売っているからです。そのため、もし適切なマッチングだと思わない場合には、クライアントが必要とするビジネスを別に見つけるか、「このビジネスはあなたに合っていないかもしれませんが、それでも買いたいのなら進めましょう。」と正直に伝えるようにしています。
買手は時々、決算書の数字を見て「このビジネスはこのくらいの利益がある。悪くない。よし少し数字を見てみよう。」と考えます。私がいつも言っているのは、税務申告書の数字が真実であるとは限らないし、偽りであるとも限らないということです。だからこそ、デューデリジェンスを行い、チェックし、質問し、請求書を確認し、ビジネスとそのロケーションを観察することが重要なのです。ロケーションは常に自分でより良くすることができます。買収時点で完璧である必要はないのです。自分自身で完璧に近づけていくのです。
売手も納得してこその取引成立!買手自身での改修も視野に入れて!
あるクライアントに外壁が汚れていると言われましたが、私は、100ドルを払って誰かにペイントさせれば良いと伝えました。顧客を惹きつけるような清潔で素敵な色に塗ればいいと。壁の汚れがそんなに問題ですか?もちろん決定権は常に買手にありますが、同時に売手も納得するような買手でなければ取引は成立しません。
MISA: 同感です。売手からビジネスを学ぶ姿勢も大事ですし、同時に買手も自分自身の手でビジネスを磨いていこうとする姿勢が重要ですよね。
本日はインタビューにご協力いただきありがとうございました。日本人の投資家を紹介しますね。一緒にビジネスを成功させられることを願っています。
もちろんです。一緒にできることがあれば、ぜひやりましょう。
翻訳・執筆者:前田美緒(プロデューサー・ハウス)